くらげーぬの旅行記録

ほぼ交通機関による限界旅行記録

HOKKAIDO LOVE!パス④ 小樽編

 

前回

kuragenu.hatenablog.com

 

8時半起床。寝たのが2時くらいなのでかなり寝不足である。

おたる水族館行きのバスの本数は少なくはないが多くもないので、早めに行動する必要があったのだ。

 

宿から小樽駅までバスで移動し、コインロッカーにスーツケースを預けた。

 

バス出発待ちの間に駅スタンプをゲット。状態は悪かった。

 

本日最初の目的地はおたる水族館!……ではなく、その隣の鰊御殿である。(にしんは漢検一級レベルの漢字らしく、スマホの辞書で出てこない……)

今回の旅の目的の一つであるゴールデンカムイ聖地巡礼的にはそこまで魅力があったわけではないが、全国を旅している友人に薦められたので行くことにした。

 

バスに揺られること30分ほど(路線バスが通ると思えないほど狭い道だった……)、おたる水族館に到着。祝津港が一望出来る。

 

鰊御殿

祝津港を見下ろす崖上に位置する

 

にしん漁で儲けた田中福松氏の豪邸。以前は別の場所に建っていたが、1958年移築復元したそうだ。

漁に使われた道具や生活用具などが所狭しと展示されている。

 

モッコ。これに鰊を入れて運ぶ。
思ったより大きかった。いっぱいにして運ぶのは相当な重労働だろう。

 

いかにも親分!といった熊皮の羽織。

 

移築前の姿。

 

にしんの皮で作られた貼り絵。

 

両性のにしん!数の子と白子が両方ある。

 

 

御殿のすぐ上には灯台が建っている。

 

日和山灯台

祝津港とまだ雪の残る山々

 

トド岩。形がトドっぽいだけでなく、冬には実際にトドが来るそうだ。



しかし、祝津で私を一番惹きつけたのは地形だった!



直方体が寄り添ったような形の岩をしている。

後々、これはマグマが冷えて割れ目ができたもので、柱状節理というのだと教えてもらった。今回の旅では諦めた、根室の車石もこれの一種らしい。

 

帆立。落ちている貝殻にも地理の違いを感じる。

 

海の透明度が高く、青の洞窟クルーズが魅力的だったが、少々雲が出ていたのと、いいお値段だったのでまたの機会に。

 

 

 

お昼には少々早いが(11時)、にしんそばを食べることにした。絶対に外せなかった。

にしんそばは京都に行く度に食べる程度に好物である。(知ったきっかけはCLAMP作のGATE7。あれは完結するのだろうか……)

北海道のものは京都のものと出汁が違うと聞いていたが、麺もかなり違う。お店の方に聞いてみたところ、北海道はこれがスタンダードらしい。

 

かなり黄色味が強い。

にしんの甘露煮が半身どかんと入っているのが贅沢で好きだ。

京都の味の方が好きだったが、これはこれで美味しかった。ごちそうさまでした。

 

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小樽総合博物館 本館

 

バスを降りて目の前、屋外に展示されている車両が見えた。

入ってから気が付いたがここは総合博物館 本館とは名ばかりの、鉄道博物館だったのである!

鰊御殿を勧めてきた友人が「小樽の鉄道博物館もおすすめだよ」と言っていたが、検索しても総合博物館しかヒットしないのでおかしいなとは思っていた。

 

入り口で出迎えてくれるしづか号

 

外にはたくさんの車両が並んでいる。

 

 





転車台は現役。車庫に入っているアイアンホース号が敷地内を走る。

訪問日はGW中ではあるが平日だったため運行日ではなかった。残念。

 

木製の除雪車。何としてでも除雪して運行するという強い意志を感じる。
見たことも聞いたこともない車両記号が並ぶ。ソ……オエ……

 

別館の蒸気機関車資料館。マニアックすぎる……

 

 

先に屋外に行ってしまったため、屋内展示の観覧順を間違えてしまい、北海道の鉄道の歴史コーナーを逆走していた。なんかわかりづらいなと感じて途中で気がついた。

 

かつてはたくさんの私鉄が走っていたそうだ。現在はJRさえ大赤字だが……

 

「キマロキ」は最強の編成らしい。


二階には科学体験コーナーと、小樽の写真が飾られているコーナーがあった。

誰もいなかったので、電磁力を発生させて鉄球を転がすコースターに熱中していたら、いつの間にか幼稚園児くらいの親子連れがいた。訝しげな目で見ないでくれ……。

 

 

散策

 

手宮線の跡をひたすら辿って、小樽駅方面へ向かう。市街地までは1kmくらい。

 

ちょうど雨が上がっていた。

 

ところどころ手宮線の歴史を紹介する看板が立っていて飽きなかった。

怪しげなカラオケ店。系列店に監獄カラオケもあるらしい。

 

 

小樽市総合博物館 運河館に到着。民俗や生物に関する展示が並び、こちらの方が「総合」っぽかった。本館は鉄道・科学館に改名した方がいいよ。

 

昔の地図。北海道に樺太らしきものがくっついている。

 

 

小樽運河。降ったり止んだりの天候でクルーズは運行していなかった。



運河ターミナルの中でおやつにぱんじゅうを食べた。

初めて食べた。今川焼き(私は今川と呼びます)の派生だそうだ。

味がたくさんあり、どれにするかかなり悩んだ。いつか制覇したい。

 

カマンベールチーズ、もちあん、クリーム。

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私はカフェインにすこぶる弱く、コーヒー一杯どころか緑茶やウーロン茶・コーラでも眠れなくなることがよくあるのだが、「まあ、今日は疲れてるし寝不足だし大丈夫だろう」と高を括っていた……。

 

 

硝子細工の店を物色していたが、置物は場所がないし、アクセサリーもあまり付けないため、早々に飽きて16時には小樽を離れることにした。

 

グッバイ。榎本武揚の夢。

 

札沼線

今日の宿は札幌にとってあるが、少々時間があるので、札沼線を乗りつぶすことにした。

桑園で乗り換え、40分ほど列車に揺られ、終点駅の北海道医療大学駅に到着。

駅スタンプがあればいいなと思っていたが、びっくりするくらい何もなかった。

まあこの先廃線になるくらいだしな。

 

なーんにもない

 

 

特に何のトラブルもなく、折り返し無事札幌に到着し、ホテルにチェックイン。

 

宿がきれいだとテンション上がる。

 

昨日の夕飯はのり弁だったので、今日は少し贅沢しようと思ったが、歩く気力もなかったので、宿を出てすぐの居酒屋でお寿司と北寄貝をいただいた。お酒も飲んだので限界旅行中にしてはまあまあ贅沢である。

 

 

大浴場も堪能し(※飲酒後にお風呂に入るのは本当はダメです)、21時にはさあ寝よう!と寝っ転がったが一向に眠れない。

思い当たる節がありすぎる。……どう考えてもぱんじゅうとともに飲んだコーヒーが原因だ。疲れているのに眠れないのはとてもつらい。

 

結局、眠りにつけたのは4時は回っていたと思う――――

もう二度とコーヒー飲まん(n回目)

 

 

 

5/2の記録
鉄道移動距離:91km
本来の運賃+特急料金:2,240円
歩数:19,269歩

 

HOKKAIDO LOVE!パス③ 函館編

前回

kuragenu.hatenablog.com

 

5/1 9:30 起床

前日の予想通り、早起きして朝市に行こうなどという殊勝なことは出来ないのであった。~完~

 

本日は15:01発の特急北斗15号で長万部へ向かい、そこから函館本線(山線)で小樽へ向かう予定である。あまり観光の時間はとれない。

 

これに乗りたい

 

五稜郭

そういうわけで、予定していたThe函館・観光スポット、五稜郭へ向かう。

案の定、朝にもかかわらずタワーは大混雑していた。(10時は朝ですよね?)
ついでに目の前のラッキーピエロにも行列が出来ていた。朝なのに……。

 

おそらくまた来るだろうとタワーはスルーし、五稜郭内を散策する。本州ではすっかり桜は散ってしまったが、北海道は散り始めたくらいで、まだまだピンクの景色が楽しめた。

五稜郭の中の五稜郭

 

弾薬庫跡

 

公園内は観光客が多かったが、編み物をする年配の女性や、ボール遊びをする親子など地元民がちらほらいたのが印象的だった。五稜郭を普通の公園として利用する、なんとなく贅沢な感じがする。

 

桜ミックスソフト。奥には土方歳三の像がある。

 

旧ロシア領事館

園内を1時間ほど散歩し、市電で函館どつく前へ移動した。

案内放送を聞くまで「ドック」だと気が付かずに、「どついたれ本舗みたいだなあ。ヒプマイ知らんけど」と思っていた。おばか。

 

幸坂を登り、旧ロシア領事館へ到着。中に入ることは出来ないので外から写真をパシャパシャ撮る。

 

伝わるだろうか……この勾配……

 

ところでこの幸坂、勾配も長さも相当なものであり、昨日のロープウェイに向かう南部坂よりキツかった。日頃の運動不足が祟る。

ゴールデンカムイ20巻、鯉登誘拐編で鯉登(父)と鶴見の乗った三輪車が空を舞っている理由がよくわかった。勾配がキツすぎる。

 

 

街並みがかわいい

 

旧函館区公会堂

旧函館区公会堂

そのまま位置エネルギーを無駄にしないよう水平方向に移動し(登りたくない!)、旧函館区公会堂を訪れる。入り口で、旧イギリス領事館、北方民族資料館、文学館との共通券(2~4館から選べる)がお得だと教えてもらう。
この時点で時刻は12:50。これから寄りたいスポットと所要時間を考え……、


「17:50発の列車(終電)に遅らせてもいいんじゃない♪小樽到着23時になるけど♪どうせ天候悪くて明日はスキー出来ないだろうし♪」


と決断し、2館共通券を購入した。

 

何も調べずに行ったのだが、どうやら1年前に改修工事が終わったところらしく、ところどころ古さは感じるものの、全体的にピカピカであった。外観の塗装も大広間のリノリウムも綺麗である。会議やピアノの発表会などに使えるらしい。

 



ところで館内では、シンセサイザーかエレクトーンのような音質のツィゴイネルワイゼン、韃靼人の踊り、トレパーク、新世界より四楽章が爆音で流れていた。BGMにしてはイケイケである。ふつうはモーツァルトとかじゃないのか。

 

hakodate-kokaido.jp

 

 

よく見る映えスポット・八幡坂へ移動。

部活動へ向かう函館西高校の生徒たちが、スマホやカメラを構える観光客たちを見下ろしていた。毎日この坂を登っていたら健脚になれそうである。私の出身校もかなりの坂の上ではあったが……

いい眺め 晴れていたらもっとよかった

 

北方民族資料館

坂を降り、函館市北方民族資料館に入る。

ここまでにチケットを紛失し、公会堂に引き返すというイベントがあったが割愛する。気をつけよう。

入り口でムックリ口琴)が売っていた。ちょっと欲しかったが、これ以上家に物が増えても困るので今回は却下。

これを書いている途中で「ポケモンムックルは椋鳥とムックリをかけていたのかあ」と気づいた。

函館市北方民族資料館

 

北方民族資料館、なかなか面白い。展示品へのコメントが館長の口語体で親しみやすい。

 

陣羽織。なんとそのまま着ていたらしい。

 

珍しい作り。重ねたときに左右対称になるようにしているのではないかのこと。

 

アイヌ語の地名がみっちり書かれた地図。
和人が奪ってしまった土地と言葉のことを考えるとしんどいものがある。

 

個人的に一番すごいと思った展示。アリュートの工芸品。
セイウチ猟の流れをセイウチの牙に描くという発想も精密な技術もすごい。


同じ旧日銀の建物のせいか、広島市指定重要文化財である旧日本銀行広島支店に似たものを感じた。

ロープウェイやタワーの混雑っぷりからは想像出来ないほど館内は空いていた。路面電車の駅目の前でアクセスは良好なのに集客に困っているようなので、興味を持った方は是非訪れてみてほしい。入館料は300円。(2館共通券は500円)

※収蔵品である児玉コレクションの収集方法には人道上の問題があります。一度調べてから訪れることを推奨します。
参考:

「児玉コレクションの収集経過とその周辺」

http://hakohaku.com/wordpress/wp-content/uploads/2016/09/%E7%A0%94%E7%A9%B6%E7%B4%80%E8%A6%81NO27-1.pdf

アイヌの頭蓋骨写真報道が意味するもの」

https://www.gsid.nagoya-u.ac.jp/bpub/research/public/forum/43/01.pdf

www.zaidan-hakodate.com

 

谷地頭温泉

だいぶ遅くなってしまったが、ベイエリアラッキーピエロハンバーガーを注文し、待っている間に谷地頭へ向かう。注文までに結構並んだのでテレフォンオーダーすればよかったと後悔。行列が見えたら並ぶのではなく、テレフォンオーダーに切り替えてその間に観光した方が良いと思う。

 

十字街から7分、谷地頭へ到着。当初の予定では昨晩温泉に入る予定だったが、船の遅れや徒歩での移動、ロープウェイの混雑により叶わなかったので、入り口左手にある神社にお参りする。

 

 

神社の名前は「御珍宝神社」

鳥居があるわけでも、神主がいるわけでもなく……

 

立派なおち○ち○がそびえ立っている。

温泉工事の際に出土したらしい。

手前には小さなおち○ち○もある。硬貨が2つ並べてある。置いた人はセンスがある。

これを見るためだけに谷地頭に来ました。

 

付近の和菓子屋さんでおだんごと柏餅を購入。おだんごは2本以上でないとパックが貰えないそうで裸で渡された。柏餅はラップで包んでもらった。

裸のおだんごと柏餅を手に持って移動する異常者にはなりたくなかったので、市電の到着を待つ間にいただいた。美味しかった。

 

ごま団子と5月らしく柏餅

tabelog.com

 

摩周丸

ラッキーピエロで注文の品を受け取り、本日最後の観光地、摩周丸へと向かう。

このあたりから雨が激しくなり、大きめサイズとはいえ折り畳み傘を使用していたので移動が少し辛かった。

摩周丸。大きい。

 

雨と閉館時間が近いせいか、船内は貸し切り状態だった。青函連絡船の歴史は全く知らなかったので勉強になった。

 

国鉄の船だけあって、座席が鉄道っぽい。

摩周丸の中でラッピ食べてる人ほかにおらんwww」と呟こうと思っていたのに、食事している人どころか他の客がいなかった。

船をそのまま利用している博物館を訪れるのは、名古屋のふじ、お台場の宗谷、横浜の日本丸、呉のあきしおに続いて5館目だ。そういえば神奈川に住んでいるにも関わらず、三笠と氷川丸に行っていない。近いうちに行こう。

 

mashumaru.com

 

 

小樽へ

17時過ぎに函館駅へ到着、駅弁を購入しようと思っていたのだが、あろうことかすべて売り切れていた。早すぎる……

セブンイレブンのお弁当はまだ残っていたが、北海道まで来てコンビニは癪だし、長万部に何かあるかもしれないという淡い期待を残して、飲み物だけを購入した。

 

17:52発 特急北斗19号に乗車。先発普通列車のラッピングがかわいかった。

道南 海の恵み号
奥にチラッと見えるのが乗車した方の列車

 

終点札幌まで乗ってしまった方が楽なのだが、同じ路線を通るのは面白くないし、駅メモラー的にも新駅はゲットしたいので、長万部で降りて函館本線で本日の終着点・小樽へ向かう。

 

 

19:18 定刻通り長万部に到着。40分の乗り換え待ちである。

あわよくば夕飯を調達できないかな、と思っていたのだが、駅員ももう不在、あたりは真っ暗、絶望的に何もなかった。夕飯は小樽のコンビニで確定した。

わたしはスタンプが大好きで所謂「押し鉄」なのだが、駅スタンプも窓口時間外は撤去されており、静かに涙を流した。ひどいや……

 

 真っ白な台。つらい。

 

小樽行き函館本線最終列車に乗り込む。ちょっと待合室を出るのが早すぎたのか、車内に誰もいなかった。流石に出発時には数人乗車していたが。

 

H100形

昼間だったら羊蹄山などの景色が楽しめただろうが、とうに日が暮れた後なので、小説を読みつつ、淡々と駅メモでチェックインしていた。

 

 

 

22:50 小樽に到着。

るたお おつかれさまでした

宿がどちらかというと南小樽寄りで駅から離れていたため、タクシーに乗車。敗北感はあるが、やはりタクシーは快適である。

 

わざわざ銭湯が付いているゲストハウスを選択したのに、営業が23時までだった。函館観光時間を延長したときはすっかりそんなことを忘れていた。

絶対に疲れるだろうからこの旅では大浴場になるべく多く入ろうと思っていたのに、昨日に続き失敗である。悔しい。

 

幸い宿の方が親切で、バスタオルを無料で貸出してくれた。加えて、本来は4人部屋なのだが他に客がおらず、荷物を思いっきり広げることが出来た。洗濯機と乾燥機もあったため、大洗からずっとしっとりしていた服を洗うことも出来た。寝るのは遅くなってしまったが大満足である。風呂と夕飯以外。

 

貸し切り!

北海道名物。ローソンののり弁

peraichi.com

 

 

5/1の記録
鉄道移動距離:240km
本来の運賃+特急料金:7,110円
歩数:21,086歩

 

 

おまけ

函館マンホールコレクション
カラー版

 

続き

kuragenu.hatenablog.com

 

HOKKAIDO LOVE!パス② 大洗~苫小牧~函館編

北海道旅行 出発から2日間の記録

 

前回

 

出発~大洗観光

4/29

ついに待ちわびた出発の日!
出港は19:45だが、2時間前までに手続きを済ませる必要があるのと、神磯の鳥居に寄りたかったので、家を11時前には出発した。

もちろん水戸まで「ひたち・ときわ」には乗らず、新橋から鈍行で向かう。
3時間以上かかるが、これくらいは慣れたものである。


水戸で鹿島臨海鉄道に乗り換え、無事に大洗駅に到着。
バスを待つ間、駅併設のカフェでクリームソーダをいただいた。
天候によってソーダの色や味が変わるらしい。

クリームソーダ

この日は雨だったので、雨の日のソーダ。青色がきれい。

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バスに乗って大洗磯前神社まで移動。料金が100円なのが嬉しい。
途中停留所であるアクアワールドには雨にも関わらず、多くの人が訪れていた。次に大洗に来るときはぜひ訪問したい。

神磯の鳥居

神磯の鳥居。打ち寄せる荒波の中、堂々とした佇まいが神々しくて格好いい。

 

次のバスが来る1時間後まで、大洗ホテル別館のカフェで思う存分に眺めていた。
雨は酷いものの、以前訪問したときより波は穏やかで、船酔いを心配していたので少し安心する。後にこれが大間違いだったと判明するが……


アクアワールドから乗車した客が多かったようで、バス内の湿気と乗車率がすごいことになっていたが、17時頃予定通りフェリーターミナルに到着し、乗船手続きを済ませた。
低気圧の影響により、船が揺れるため大浴場が使えない可能性があることを伝えられる。


就航50周年グッズをもらえた。旅行でクリアファイルは重宝するので嬉しい。

 

フェリー さんふらわあ 船内

乗船!
今回はコンフォートを予約した。14,920円。
思ったより広々としていて、テレビも付いていて快適だった。
荷物を置いて船内を散策。高級感もあり、青がアクセントになっていておしゃれな内装。

さんふらわあ ふらの


船内レストランでバイキング形式の夕飯をいただく。
バイキングではつい全種類とってしまう癖があるのだが、あまり食べすぎると吐いてしまう可能性が高いので、泣く泣く8割くらいにとどめた。

やたらアスパラガスが多い。
天ぷら、グラタン、オーロラソースがけ、カルパッチョ……

様々なメニューがあってどれもおいしい。特にカルパッチョと小籠包がよかった。
セーブしたつもりだったのだが、結構お腹がいっぱいになった。特にチキンが大きくて脂っこかったので、お腹を壊さないか心配になる。
ちょうど食べ終わる頃、離岸し始めた。いよいよ出港である。

心配していた船の揺れも大したことはなかった。

防波堤を超えるまでは

防波堤を超えた瞬間、船が大きくゆっくり左右に傾きはじめ、プロムナードを歩く人々がよろめいた。

ショップを物色したかったが、乗船前に酔い止めを飲んでいるとはいえ満腹だし、立っているのが精いっぱいだし、念のためエチケット袋をもらって、早々にベッドで休むことにした。

 

……出港から30分で、お腹を壊したし夕飯を戻しました。
そこから朝までの記憶はおぼろげである……。ただ苦しかったことだけは覚えている。

 

 

翌朝

 

夜が明け、波は穏やかになっていた。
20時くらいから気絶寝ていたので、わりと気分はスッキリしていた。エチケット袋4枚使ったけど。

朝食の時間が迫っていたので、レストランへ向かう。
色とりどりの魅力的なメニューが並んでいるが、少しでも油分を取ったら吐く危ない気がするので、さっぱりした品だけを食べることにした。こんな悲しいことあるかよ……
(クロワッサンはそっと部屋に持ち帰って下船直前に食べました。大変美味しかったです。もっと食べたかったな……)

ミニトマトとフルーツポンチとオレンジジュースが救い。

 

朝食を食べて一息ついた後、大浴場に向かった。
左舷側で、大海原とおそらく北上高地あたりの山々が見えて眺めは最高!

……なのだが、洗い場がありえないほど寒い。
空気を循環させているからなのか、理由はわからないが全裸の人間がいていい室温ではなかった。露天風呂並みに寒い。素早く体を洗い、湯舟に浸かる。極楽~

水風呂がついていないのが残念だが、「さっぽろ/ふらの」にはサウナがある。
360°海に囲まれてのサウナはめちゃくちゃ気持ちいいのでぜひ入ってみてほしい。

 

 

風呂を上がった後、展望デッキへ向かった。
昨晩の雨雲はどこにもなく、晴天で空も海も青くいい気分である!
しかし、風が!めちゃくちゃ!強い!
何かにつかまっていないと転びそうな強風だったので、写真を数枚撮って、下船まではテレビを見ながら寝っ転がっていることにした。

青い空!白い雲!絵に描いたようないい天気

 

 

苫小牧

14:30ごろ、予定時刻より1時間遅れ、苫小牧港に到着した。
予定では14:16苫小牧発の特急北斗14号で函館に向かうはずだったが、もう出発した後なので次の15:29発 北斗16号に乗車することにした。

しかし、駅までのバスは15:50くらい発。到底間に合わない。

……フェリーターミナルから苫小牧駅までは4.5km程度である。1時間。歩けばぎりぎり行けるんじゃない!?
哀れなことに、タクシーに乗るという頭はないのである。


結論から言うと、北斗16号に乗ることは出来なかった。
路面状況が悪かったのと強風にスーツケースが煽られたことで、思うほど歩行速度が出なかった。そういえば7日分の荷物持ってるんだったね。あとお腹空いてたし。
駅まであと700mほどの線路脇で過ぎ去る北斗を見送った。

 

ありがたいことに室蘭本線函館本線は本数が多いので、さらにその次の16:22発 北斗18号に乗車することができた。函館の予定到着時刻は19:24である。遅くなっちゃうな……。

防雪仕様のエレベーター。冬は大変なんだろうな……

謎のPRキャラクター。どこを向いているかわからなくてちょっと怖い。HOKKI POWER!



特急北斗(261系)
道中の大沼(小沼)がマジックアワーで綺麗でした。



 

函館

本日の最終地、函館に到着!
市電24時間きっぷを使用して、十字街へ向かう。

WEBで購入できるのでありがたい。降車時に運転手に見せるだけ。

十字街で市電を降りて函館山ロープウェイに向かったのだが、スーツケースを引きながらの坂道、相当キツい。おまけにゴロゴロ言うのでとても目立つ。周りにこんな狂人はいない。軽装のカップルまみれである。
駅のロッカーに預けることが出来ればよかったのだが、ホテルが五稜郭付近のため、回収しに駅で降りると終電がなくなってしまう可能性があった。(後から思えば一晩だけ必要な荷物を抜いて預けてしまえばよかったのだが)

息を乱しながらも山麓駅に到着し、チケットを購入する。ものすごく人が並んでいる。登山側は20分ほど待てばいいらしいが、下山側は1時間待ちらしい。まーじか。GW2日目の晴れの函館を舐めていた。
下山後、谷地頭温泉に入りたかったが到底無理そうなので、今日は展望台の観光だけになる。

待機列は思ったより早く消化され、サクサクと進むことが出来た。
ゴンドラを間近で見るとかなり大きかった。調べたところ最大で125人乗れるらしい。早いわけだ。

ロープウェイ上昇中ですでに素晴らしい夜景が見える。感嘆の声が上がる。
昔、くびれの部分は函館山ではなく函館全体(亀田半島)だと思っていた。勘違いしてた人…いるよね……?

ものの数分で山頂に到着し、展望台へ向かう。人が多い……。
お行儀よく前の人に続いて階段をのぼると……

 

 

お、

 

おお、

 

おおお~~~!!

 

きれい!とてもきれい!
100万ドルの夜景を名乗るだけのことはある。様々な建物の光が輝いている。駅や五稜郭タワーまでハッキリ見える。

ほとんどの人は、友人だったり家族だったり、はたまた恋人だったりと自撮りをしたりワイキャイ騒いだりしているが、残念ながらスーツケースとともに一人で登山する狂人だったので、黙々とシャッターを切り続けていた。

 

名残惜しいが帰りの路面電車がなくなってしまうので、滞在時間もほどほどに下山することにした。まあロープウェイに乗るまでに1時間かかるんですけどね。

待機列がとぐろを巻いている

 

無事終電がなくなる前に下山し、宿にチェックイン。
この日泊まったホテルの名前が「ホテルテトラ」だったんですけど、なぜなんでしょうね……五稜郭の前なのに……。

テトラ(tetra)とは

テトラ (曖昧さ回避) - Wikipedia


夕ご飯は塩とんこつラーメンをいただきました!
ここ一年で食べたラーメンで一番美味しかった。本当に。

塩加減がちょうどいい。750円。

 

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残念ながら温泉には入れなかったので、ユニットバスで疲れを癒す。
明日は朝起きられたら朝市に行きたいけれど、たぶん無理なので五稜郭に向かいたいですね!

風呂上がりは牛乳に限る

 


4/30の記録
船移動距離:4/29と合わせて750kmくらい
鉄道移動距離:237km
本来の運賃+特急料金:7,700円
歩数:14,797歩

 

 

続き

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HOKKAIDO LOVE!パス① ~出発まで~

きっかけ

2022年4月1日のこと……
乗りものニュース」を眺めていた私はとある記事を見つける。

再復活!特急6日間乗り放題1万2000円「HOKKAIDO LOVE!パス」6月末まで発売 | 乗りものニュース


6日間特急乗り放題で12000円!


前々から北海道には行きたいと思っていた。
※遡ったところ、3月には3回「北海道行きたい」と呟いていた。

しかし、交通費がバカにならないため、踏ん切りが付かなかった……ところにこのニュースが飛び込んできたのである。僥倖である。

ちょうどGWの予定をどうしようか考えていたところだった。
この手の切符は繁忙期は対象外であることが多いが、HOKKAIDO LOVE!パスはGW期間中もバッチリ使える。神。
行くしかない!北海道!6日間!


ざっくり旅程を決めるまで

5/7,8は名古屋に行くことが決まっていたので、4/29から5/6の8日間の中でいつ切符を使用しようか考えた。
前からフェリーに乗ってみたかったため、行きは大洗港から苫小牧港までフェリーを、帰りは新千歳空港からセントレアまで飛行機を使うことにした。
まったく居住地である神奈川を掠ってなくて面白いし、新横浜から名古屋までの交通費も浮いて一石二鳥じゃん?

船内設備、空席状況、運賃等を調べた結果、
 4/29(土) 夕方便(19時半)で大洗港
 5/6(金) 14時頃の便で新千歳空港
のフェリーと飛行機を予約した。

8日間の旅程である。長い。

だって祝日の飛行機高かったんだもん……。
4泊3日(夜着 朝発)が旅行最長経験だったため、どんな旅になるのか想像もつかない。
商船三井フェリー | 運航ダイヤ


スケジュール立て

4/6頃
往復の交通手段を確保したことで安心し、肝心の周遊プランをなにも考えていなかった。
ノープランで行くには、列車の本数が少なすぎるし、5月初頭の北海道は寒すぎる。
とりあえず、行きたい箇所を書き出してみた。

どう考えてもすべて回るのは無理である。
利尻島とかね、もうね、アホかと。馬鹿かと。
ここでまた考える気力を失い、気づけば一週間以上が経過していた……。


4/14

いい加減ヤバい。都市によっては宿がなくなる可能性もある。
重い腰を上げ、路線図と時刻表とにらめっこし、プランを作成した。


バカ。アホ。
私は毎日9時間寝たいので、いくら乗車中に寝られるとしてもベッドでの睡眠時間が全然足りない。その上に観光時間が全然無い。稚内行動時間3時間未満とか北の果てまで何しに行くの……。

天候さえ良ければ春スキーがしたいし、つい先日完結したゴールデンカムイの最終地・函館も行きたい。
というわけでこのプランは没。



……しばらく時刻表とにらめっこし、日高本線花咲線・宗谷本線は諦めて以下のプランを採用した。


我ながら上出来ではないだろうか!?
観光時間も確保できているし、1日の移動時間も3,4時間程度で(5/3だけちょっと長いが)無理のないプランが組めた!


函館での宿探しには少し苦戦したが、寝場所も無事確保出来た!後は向かうだけである!ワクワク!ドキドキ!

~出発まであと2週間~



続き